こんにちは!
今日は、殺し屋たちがうごめく世界のはずなのに、なぜか笑いが止まらない、伊坂幸太郎のシュールコメディー・サスペンスをご紹介します。
それがこちら!
📘 『グラスホッパー』伊坂幸太郎(角川文庫)
■ どんな物語?
物語は、ある交通事故から始まる。
主人公の鈴木は、妻を殺した男への復讐のため、裏社会に潜り込む。
そこへ現れるのは――
- 押し屋:鯨
人を殺す方法はただひとつ。「飛び降りろ」と言葉で追い詰める。 - ナイフ使い:蝉
若くて生意気、でも情けなくてどこか憎めない。 - 復讐を誓う普通の男:鈴木
ただの元教師。殺し屋でもなんでもないのに、巻き込まれまくる。
三人の視点が交錯しながら、復讐と裏社会の物語が進むが――
会話も行動もどこかズレていて、シリアスなのに笑える展開の連続!
■ 読んでみた感想
まず言いたい。
こんなに殺し屋たちが愛おしい小説、他にない!
鯨は冷酷そうに見えて、妙に理屈っぽいし、蝉はイキがってるのにビビりまくり。
鈴木にいたっては、裏社会に足を踏み入れたのにひたすら「普通のおっさん」感がすごい。
彼らのズレた会話がもう、いちいち面白いんです。
たとえば殺しの現場で、
「なんでお前は今そんなこと言うんだよ!」
とツッコみたくなるユルい会話が延々と続く。
でも!
伊坂幸太郎らしい緻密な伏線がラストできっちり回収され、
「おおおお!!」と叫びたくなる快感も味わえます。
シリアスなのに笑えて、笑ってるうちにカッコよく終わる。
これぞ伊坂ワールド!
■ コメディー要素の魅力ポイント
- 殺し屋同士のズレまくりの会話劇
- 蝉の小心者ぶりが可愛くて爆笑
- 鯨の哲学的な独白がシュールで笑える
- 日常会話みたいなテンションで人を殺そうとしてる世界観
■ こんな人におすすめ!
- 伊坂幸太郎作品が好きな人
- シリアス×コメディが好きな人
- スリルは欲しいけど重すぎる話は苦手な人
- 殺し屋が出てくる話を、笑いながら読みたい人
■ まとめ
『グラスホッパー』は、
裏社会が舞台なのに笑いが止まらない、唯一無二のエンタメ小説。
でも最後は伊坂らしい伏線回収でスカッと決まる!
読むたびに、人生のどうしようもなさすら「ま、いっか」と笑い飛ばせる不思議なパワーがあります。
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