今回も、心に残る“切ない恋”を描いた5作品をご紹介します。成就しない恋や、ほんの少しのすれ違いが生む悲しみ。それでも愛おしくて忘れられない——そんな物語をどうぞ。
61. 『タイヨウのうた』/坂東賢治
あらすじ: 太陽の光を浴びることができない少女・雨音と、夢を追う少年とのひと夏の出会い。儚くも美しい青春のラブストーリー。
おすすめポイント: 命のきらめきと恋の一瞬が重なる、感動の一冊。楽曲とのリンクも楽しめます。
62. 『秒速5センチメートル』/新海誠(小説版)
あらすじ: 小学生の頃に両思いだった二人。成長とともに離れていく時間と距離が、すれ違いを生み、やがて“思い出”になっていく。
おすすめポイント: 新海誠の繊細な世界観がそのまま小説に。読後、胸がぎゅっとなるような切なさが残ります。
63. 『神様のカルテ』/夏川草介
あらすじ: 地方病院で働く内科医・栗原一止のもとに現れる患者たちとの交流、そして妻との絆。命と向き合う日々の中で芽生える想い。
おすすめポイント: 医療の現場で描かれる小さな恋と大きな人生。人を愛することの意味を静かに教えてくれます。
64. 『春の庭』/柴崎友香
あらすじ: 都会のアパートに住む青年が、向かいの家に咲く美しい春の庭に惹かれ、そこにまつわる記憶と恋の残像を辿る。
おすすめポイント: 時間と記憶の中に埋もれた恋心を描く、静かで深い物語。余韻を味わいたい人におすすめ。
65. 『西の魔女が死んだ』/梨木香歩
あらすじ: 学校に通えなくなった少女と、田舎で暮らす“西の魔女”と呼ばれる祖母のひと夏の交流。成長とともに芽生える想いと別れ。
おすすめポイント: 恋という言葉だけでは語れない、大切な人への想い。静かで力強い愛の物語。
次回は【第14回:大人の恋愛小説編①】をお届けします。成熟した大人だからこそ味わえる、深くて複雑な愛を描いた作品たちをご紹介します。
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