はじめに
「ミステリー小説を読んで、こんなに驚いたのは初めてかもしれない」
そんな声が多く聞かれる本作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は、綿密なトリックと“ある仕掛け”によって、読者を見事に裏切る極上の一冊です。
📘 基本情報
- タイトル:medium 霊媒探偵城塚翡翠
- 著者:相沢沙呼(あいざわ・さこ)
- 出版社:講談社
- 刊行年:2019年
- ジャンル:本格ミステリー、オカルト要素あり、倒叙風推理
- 受賞歴:このミステリーがすごい!2020年版第1位、本格ミステリ大賞受賞
🧠 あらすじ(ネタバレなし)
霊媒師としての力を持つ、美しい女性・城塚翡翠(じょうづかひすい)。
彼女は霊の声を通じて“犯人が誰か”を言い当てるが、それでは証拠にならない。
そこで登場するのが、論理的思考と科学的推理を重んじるミステリー作家・香月史郎。
「霊が教えてくれた」だけでは終わらせない。
このふたりがタッグを組み、「証拠と論理」で事件を解決していく。
だが……物語が進むにつれて、読者はある“大きな嘘”に気づくことになる――。
🎯 この小説の面白さポイント
1. ミステリーと霊能力の融合という新機軸
一見すると霊能力でズルく真相を解決しているように見えるが、実際はその“非論理”を“論理”で裏打ちするという構造が面白い。読者にとっても推理の余地がきちんと用意されています。
2. “ある仕掛け”が秀逸すぎる
中盤から終盤にかけて、一気に視点が変わる“トリック”があります。多くの読者が「やられた…!」と声を漏らす部分。ネタバレ厳禁です。
3. キャラクターの魅力と、緊張感ある事件描写
翡翠の不思議な雰囲気と、香月の冷静なロジックの対比が読者を引き込む。事件そのものも連続殺人を含むリアルな描写で、緊張感が持続します。
📣 読者レビュー
読後、すぐにもう一度最初から読み返しました。これは“二度読む前提”の小説!
― Twitter読者
ミステリーと霊媒ってどうなの?と思って読んだら…完全に騙された。最高。
― 書評サイトより
翡翠さんのキャラが好きすぎて、シリーズ全部読みました!
― Amazonレビュー
💬 まとめ:霊媒は真実を語るのか、それとも……
『medium』は、単なるミステリー小説に留まらず、「人はどれだけ他人を信じられるか」「見えているものが真実なのか」といった哲学的なテーマを含んでいます。
読後、思わず誰かに語りたくなる一冊です。
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