今回は、さらに深みを増した“大人の恋”をテーマに、小説ならではの濃密な人間関係と感情の機微が楽しめる5作品をご紹介します。愛と人生の交差点で揺れる心をじっくり味わってみてください。
71. 『ナラタージュ』/島本理生
あらすじ: 大学生になった主人公が再会したのは、高校時代の恩師。忘れられない想いが再燃し、抑えきれない恋が動き出す。
おすすめポイント: 倫理と感情の狭間で揺れる恋。繊細で美しい筆致が心に刺さる、大人の純愛小説。
72. 『あやうく一生懸命生きるところだった』/ハ・ワン
あらすじ: 恋愛に傷つき、仕事に疲れた大人たちへ贈る、ユーモアと優しさが詰まったエッセイ風エピソード集。
おすすめポイント: 恋愛だけでなく“自分を愛すること”にも気づかせてくれる。軽やかに読めるのに、心に残る一冊。
73. 『愛がなんだ』/角田光代
あらすじ: ただ好きな人に尽くしたい。恋人ではない関係にしがみつくヒロインの、痛々しくも真っ直ぐな恋の記録。
おすすめポイント: 「こんな恋はしちゃいけない」と思いながらも共感してしまう。角田光代の代表的恋愛小説。
74. 『明け方の若者たち』/カツセマサヒコ
あらすじ: 社会人になりたての“僕”が恋した女性との、希望と挫折と喪失の数年間。すべてを賭けた恋のその先にあるものとは。
おすすめポイント: 共感度の高い“等身大の大人の青春”。終わり方にも深い余韻が残る。
75. 『風が強く吹いている』/三浦しをん
あらすじ: 箱根駅伝を目指す大学生たちの青春と友情の物語の中に、ほんのりと香る恋愛模様も。仲間と走る中で育まれる感情。
おすすめポイント: 恋が主軸ではないものの、登場人物の絆や人間関係に心打たれる。爽やかで大人の青春群像劇。
次回は【第16回:恋とミステリー編①】をお届けします。サスペンスや謎解きの中に散りばめられたロマンスのエッセンスを味わえる、読みごたえたっぷりの作品をご紹介します。
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