こんにちは!
今回は、ちょっぴり不思議で、たっぷり笑えて、気がつけばじんわり泣いている……
そんな心あたたまるコメディ×ファンタジー小説をご紹介します。
それがこちらの作品。
📘 『かがみの孤城』(辻村深月/ポプラ文庫)
■ どんな物語?
中学生のこころは、学校に行けなくなり、部屋に閉じこもる日々を過ごしていた。
そんなある日、部屋の鏡が突然光り出す。
鏡の中へと吸い込まれた彼女がたどり着いたのは、お城のような不思議な場所。
そこには、同じように学校に行けなくなった少年少女たちが6人。
彼らとともに、城の中に隠された「願いが叶う鍵」を探す1年間が始まる――
■ 感想:こんなに泣けて笑えるとは思わなかった!
まず、タイトルや装丁からは想像できないほど笑いどころが多い!
子どもたち同士の会話のテンポや、お互いを遠慮なくイジるやりとりは、思春期特有の素直さと毒っ気が絶妙で、自然と笑ってしまいます。
でも、この作品の本当のすごさは、「笑ってたのに、気がついたら泣いてる」ところ。
ひとりひとりの事情が丁寧に描かれていて、まるで登場人物たちが本当にそばにいるような感覚になります。
ラストに近づくにつれて、伏線が次々とつながっていき、胸が熱くなりすぎて、読後は放心状態に。
一気読み必至です!
■ コメディー要素の魅力ポイント
- キャラ同士のボケとツッコミの応酬がリアルで笑える
- 自虐や冗談が飛び交う中にも、思いやりがにじむ会話が心地よい
- ピリピリした場面を、ユーモアでふわっと和らげる演出力がすごい
■ こんな人におすすめ!
- 心がちょっと疲れていて、やさしい物語に癒されたい方
- 青春小説やファンタジーが好きな方
- 「笑いと感動、どっちも味わいたい!」という欲張りな読書をしたい方
- ティーン世代だけでなく、かつての“子どもだった自分”にもう一度出会いたい大人の方にも
■ まとめ
『かがみの孤城』は、
笑えるけど、泣ける。ファンタジーだけど、リアル。
そんな二面性が見事に溶け合った、唯一無二の作品です。
「学校に行けない」「人と話せない」「自分の居場所がわからない」――
そんな誰もが一度は感じたことのある“孤独”に、そっと寄り添ってくれる優しい物語。
読んだあとはきっと、大切な誰かに勧めたくなる1冊になりますよ。
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