『うちの子が結婚しないので』(垣谷美雨/講談社文庫)
- 著者:垣谷美雨(かきや・みう)
- 出版社:講談社文庫
- ジャンル:家庭ドラマ × コメディ
■ あらすじ
主人公は60代の専業主婦・早苗。悩みは「40歳目前の娘が結婚しないこと」。家事も仕事もそつなくこなす娘だが、まるで恋愛に興味がない。
「もしかして、娘は“選り好み”してるだけなのでは!?」と考えた早苗は、娘の将来を案じるあまり、勝手にお見合い大作戦を始動!
しかし早苗の暴走は、やがて思いもよらぬ展開に……?
「親が勝手に動くと、いったい何が起きるのか?」が、コミカルかつリアルに描かれます。
■ 感想:笑いながら心がチクリと痛む“あるあるコメディ”
読んでいて何度も吹き出してしまいました。
特に「親目線での心配」が現実味ありすぎて、笑いながらも「うちの母もこんなふうに思ってるのかも……」とちょっと反省。
登場人物たちは全員どこか**“身近で本音”**で、だからこそ笑えるし、共感できます。
そして物語後半では、思いがけず泣かされる場面も。
笑って、笑って、少しホロリ。まさに大人のための優しいコメディー小説です。
■ こんな人におすすめ
- 息子・娘の将来が心配な親御さん
- 親世代と子世代の“あるある”を笑い飛ばしたい人
- コメディだけじゃなくちょっといい話が好きな人
■ まとめ
「娘の幸せを願う母親の暴走」という一見ありがちな設定を、ここまでユーモラスに描けるのは垣谷美雨さんならでは。
読後は、「家族ってやっぱり面倒だけど愛おしい」と感じさせてくれます。
読んだら、親にも子にも優しくなれる1冊。
日々のストレスをやわらげたい方に、心からおすすめです!
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